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住宅取得等資金を贈与する場合

住宅取得等資金を贈与する場合

2024年07月28日 17:57

■住宅取得等資金を贈与する場合


居住するための家(自宅)を購入する資金や一定の増改築をする資金を父母や祖父母など直系尊属(配偶者側の親族は不可)から贈与をもらうと、一定の金額までは贈与税が課税されません。(課税されなくても、贈与税の申告は必要です。)

 

令和3年版では、消費税が10%になったことに伴い、住宅取取得等資金の贈与税の非課税の限度額や住宅ローンの控除の限度額が大きく上がりました。

 

令和4年版では、成人年齢が18歳の変わったことと中古住宅の築年数要件(耐火住宅25年以内、非耐火住宅20年以内)が廃止され、「昭和57年以降に建築された住宅」(新耐震基準適合住宅)に緩和されました。

 

このように限度額は年によって大きく変わりますが、限度額が大きい年に贈与すれば、相続税対策にもなります。


相談


1.住宅取得等資金の贈与の非課税制度

これは、父母や祖父母など直系尊属からの贈与により取得した金銭を居住するための家(自宅)の新築・購入・一定の増改築等のために充てた場合には、要件を満たせば、一定の金額までは贈与税が課税されない制度です。

 

非課税限度額

住宅取得資金贈与の非課税特例の表

2.もらう人の要件

1.贈与した人の子・孫など直系卑属であること。(養子縁組していない限り、子の配偶者は不可。)

 

2.受贈者の年齢要件について、18歳以上に引き下げられました。(※改正前は20歳以上)

 

3.贈与を受けた年の所得税の合計所得金額が2,000万円以下であること。

 

4.贈与を受けた年の翌年3月15日までにもらった金額全額を購入に充てること。

 

5.贈与を受けたときに日本国内に住所があること。

 

6.贈与を受けた年の翌年3月15日までに購入した家屋に居住または同日以後遅滞なく居住することが確実であると見込まれること。など

 

3.家屋の要件

○登記簿上の床面積が50㎡以上240㎡以下で、2分の1以上の床面積が居住用であること。

 

○受贈者が贈与を受けた年分の合計所得金額が1,000万円以下である場合に限り、床面積要件の加減が40㎡以上に引き下げられました。

 

○住宅ローン控除と同様に、中古住宅の築年数要件(耐火住宅25年以内、非耐火住宅20年以内)が廃止され、「昭和57年以降に建築された住宅」(新耐震基準適合住宅)に緩和されました。 など


4.手続き

非課税の金額の範囲内の贈与であっても、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に贈与税の申告をすることが必要です。


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5.よくある質問 


Q1)住宅ローン減税と併用できますか?

はい、併用可能です。

 

住宅ローン減税が使える金額も考慮の上、住宅取得等資金の贈与を受けることをおすすめいたします。


Q2)土地を買うための資金として使えますか?

住宅を建てるための土地の取得であれば使えますが、贈与を受けた年の翌年3月15日までに建物の新築(屋根がある状態)までする必要があります。

 

工事が遅れることもありますので、土地の購入する前にハウスメーカーも決め、スケジュールを把握することをおすすめします。

Q3)翌年の3月15日までに住むことが必要ですか?

遅くても贈与を受けた年の翌年の12月31日までに居住する必要があります。居住しなければ、非課税枠が取り消され、修正申告することが必要になります。

 

詳しくは税務署へご確認ください。


Q4)相続時精算課税も使えますか?

はい、併用できます。ただし、相続時精算課税は取り消すことができないため、その後贈与を受けた金額がすべて(住宅取得等資金の非課税額を除く)が相続財産に加算されます。

 

そのため、利用する前に税理士等へ必ずご相談されることをおすすめします。


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